12/23/2006

アリソン(艾莉森)

  世界暦三二五六年、某所、昼。
  何故なのですか?
  何故、こんなものを見せるのですか?
  何故、私なのですか?
  何故、今なのですか?
  今から私は、数千を超える人間を、考えられ得る最も残忍な方法で殺そうとしています。
  たくさんの人間がたくさんの夫や息子や兄や弟が――
  地の上で窒息して、悶え苦しみながら死んでいくことでしょう。
  私は、希代の殺人者になろうとしているのです。
  そうなることを、悩み抜いた末に納得したのです。
  もう戻れない道であることも知っていながらです。
  そんな私に、そんな今に、なぜ、こんなにも美しいものを見せるのですか?
  それでも――
  今から私は、私の義務を果たさなければなりません。
  またいつか誰かが、ここに来るのでしょうか?
  こんなにも、美しいものを見るのでしょうか?
  今まで自分が信じてきたこと。
  そして、これから自分が信じなくてはいけないこと。
  何故なのだろう。
  何故、こんなものを見るんだろう。
  何故、私なのだろう。
  何故、今なのだろう。
  分からない。
  分からない。
  分からない。
  いつか分かる日が来るのだろうか?
  分からない。


世界历三二五六年,某处,白天。
为什么?
为什么,让我看到这样的事物?
为什么是我?
为什么是现在?
从现在起,我要用所能想到的最残忍的方法,杀死数以千计的人。
无数的人类,无数的丈夫,儿子,父亲,兄弟——
在大地上窒息,伴随着无尽的痛苦而死去吧。
我,要成为绝代的杀人者。
为那个决定极尽忧愁,最终才断然醒悟。
我也知道这是一条不归路。
为什么让我,在这时候,看到如此美丽的事物?
尽管如此——
从现在起,我不得不完成我的义务。
不知何时,谁还会来到这里吗?
看到这如此美丽的事物吗?
迄今为止,一直深信不疑的。
现在开始,仍然不得不相信的。
究竟是为什么?
为什么要看到这一切?
为什么是我?
为什么是现在?
我不知道。
我不知道。
我不知道。
总有一天会知道的吗?
我不知道。

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