3/10/2007

スペシャルストーリー   「その日までの二人」   ケース1 (特别故事 《直到那一天的两个人》 第一部分)

  ケース1
  某年某月某日・某ロクシェ空軍基地。
  「お呼びでしょうか?中尉殿」
  「ああ。かけたまえ。曹長」
  「はっ!--で?今度はどれくらいの罪がもらえるんで?」
  「ん?また何かやったのか?」
  「あれ?違うんですか?昨日の、偵察飛行機隊の若造との喧嘩かと。まあ、ありゃ向こうが悪いですけどね。先にからかってきた上に、先に手を出していますからね」
  「違うよ。そんな報告は来ていない」
  「そうでしたか。ま、こんな中年にボコボコにされたなんて恥ずかしくて言えないでしょうが」
  「ほどほどにしてくれよ。私を三十路前に胃炎入院させるつもりがないのならな」
  「はっ!」
  「罪のかわりに、明後日配属になる新隊員の書類が来た。これだ」
  「おお、やっと人が来ますか」
  「たった一人だが......、来ないよりはずっといい」
  「確かに。これ、自分が見ていいんで?」
  「見せるために呼んだ」
  「では失礼して......。今度はどんな悪さをして飛ばされてきた哀れなカラスさんかな――と」
  「見て驚け。曹長」
  「いやあ、もう大抵のことじゃ驚きませんよ。どれどれ......。えっ!?」
  「どうした」
  「......。隊長、これ、何かの間違いですよね?」
  「私もそう思って、とっくに本部には問いただした。先ほど返事が来た」
  「ああ、やっぱり間違いでしたか」
  「間違いはないそうだ」
  「......」
  「感想を聞こうか」
  「どうにも......、驚きました、ええ」
  「嬉しいよ」
  「こいつは――、若すぎます」
  「飛行学校を卒業した直後だからな。だが、この歳の兵士は何も珍しくないし、十六歳の飛行士がいないわけではない」
  「でも――、こいつは女です。まだ小娘ですよ」
  「ロクシェは有史以来性差別をしないし、女性飛行士は空軍中で増えている。うちにもいる」
  「そのとおりですけど......。飛行学校の成績は――、まあ、悪くないですね......」
  「ああ、むしろいい方だ。学科はさほどでもないが、運動神経、平衡感覚が抜群だ。おまけとして、ベゼル語が堪能という特殊技能も持っている」
  「それはすごい。ますますなんでうちのような部隊に?将来有望な若者として、どこか広報が喜びそうな場所に配属さればいいのに。首都の防空戦闘機部隊なんてぴったりですよ」
  「次の紙、出自報告を読むと分かる」
  「えっと、母親は病没。父親が――陸軍の少佐?しかも軍総司令部勤務とは!こいつ、エリートの娘だったんですか」
  「そのようだ。そしてその下に書いてあるが――」
  「どれどれ......。む――」
  「“三二七八年、レストキ島で戦死”――あの時、あそこにいたんですか......」
  「らしいな。その先も読むといい」
  「“ウィッティングトン少佐に関しては、敵前逃亡の嫌疑あり。階級特進は見送られだ”――。なんですかこれ?」
  「つまりは、そういうことだ。戦死して“くれた”とはいえ、敵前逃亡疑惑持ちの偉いさんの娘――。同時に行方不明になった部下には、彼の殺害とスー・ベー・イルへの逃亡疑惑、それ以前からのスパイ疑惑もついている」
  「なんとまあ......。納得しました。これは、この子の扱いに困るのも無理はないですね。空軍っていっても、六年前までは“陸軍航空隊”だったんですから。この少佐を知っている人は結構いるでしょう」
  「彼女自身は、戦闘機部隊への配属を強く希望していたらしいが――」
  「軒並み蹴られたと」
  「当然だろうな。実戦部隊に置いておけるはずはない。爆撃機部隊もダメで、輸送機部隊もはねられた。で、ろくでなし共のたまり場の我が“飛行機輸送隊”が消去法で選ばれた、と。そういうことだ。何も悪いことをやっていないのに、ここに配属とはな」
  「なんとも可哀相なことで」
  「私か?彼女か?」
  「ん――、両方ってことにしておきますか」
  「それは嬉しい。――態度で示してほしいがな」
  「中尉殿はよくやっておられます。部隊全員の一致した意見であります。前の隊長なんて――」
  「その話はいい。――で、我々は明後日にこの子を迎えるわけだ。皆に伝える役目を任す。歓迎の準備も任す」
  「了解しました。部屋だのなんだの細かいことは、ベスに任せます」
  「ああ、それがいいだろうな。その際、マーカス軍曹に一言伝えてほしいんだが――」
  「なんですか?“いじめるな?”それとも、“泣かせるな?”」
  「“悪いことを教えるな”だ」
  「なるほど。――ふむ。それ以外のことは教えてもいいんですね」
  「ん?例えば?」
  「例えば、飛行教本にない飛ばし方とか、移送するだけの戦闘機で空戦訓練してもばれない方法とか、途中の村で寄り道するために道路に着陸する方法とか、基地の消灯後に飲みに出る方法とか」
  「なるほど......、お前達はそれらを“悪い”とぜんぜん思っていないんだな......」
  「おや。今頃気づかれましたか?」
  「............。まあいい。以上だ。よろしく頼む」
  「了解しました!新人歓迎の任、速やかに遂行いたします」
  「頼んだ。下がってよし」
  「ところで隊長。こいつは黒髪ですかね?」
  「さあな。茶色か、赤毛かもしれないぞ」
  「では、自分は黒髪にジャックの店のステーキのフルコースを賭けましょう」
  「乗った。私は赤毛に。外れたら、この子の総取りだ」
  「了解」
  「書類は置いていけよ」
  「おっと失敬。――それじゃ、期待してますよ、アリソン・ウィッティングトン上級飛行兵長」
  「私が勝つだろうがな」
  「おや、なんで?」
  「“ウィッティングトン”は東海岸にとても多い名前だ。彼の地は赤毛も多い」
  「隊長!そりゃあずるい」
  「知識の差を生かす作戦だ。私だって、士官学校で毎日寝ていたわけではない」
  「いや、ずるい。部隊の中で情報は共有しないと」
  「そうだな。だが、なにはともあれ、一度確定した賭けは確定だ」
  「非常にずるい。隊長、ステーキは荒れた胃にはよくないらしいですよ。死んだ婆さんが言ってました。今思い出しました」
  「覚えておこう。――では、曹長。後はよろしく」
  「畜生。ステーキをみすみす捨てるような真似を......」
  「何か言ったか?」
  「いいえ、何も」
  二日後
  「あの、わたし......、こんなに食べられません」
  「いいから」 「いいから」



  第一部分
  某年某月某日·某洛克谢空军基地。
  “要我进来吗?中尉先生。”
  “啊啊。快进来。曹长。”
  “是!——那么?这次要给什么处罚呢?”
  “嗯?你又干了什么吗?”
  “啊?搞错了吗?是昨天和侦查飞行队的那小子打架吧。哎,那是对方不对的说。因为是他先开玩笑,还先出手的嘛。”
  “不是哦。没有那样的报告。”
  “是吗。哎,在这样的壮年时被打得那么惨多丢脸啊,还不能说啊。。。”
  “适可而止吧。你不是想要我30岁都没到就因为胃炎住院吧。”
  “是!”
  “作为处罚的代替,后天分配过来的新队员的文件已经来了。在这里。”
  “哦哦,终于来人了吗?”
  “虽然只有区区一个人……,比一个也不来总好多了。”
  “那倒是的。这个,我可以看吗?”
  “就是要给你看才叫你的。”
  “那就不好意思了……。这次又是个做了什么错事被撵走的可怜的小乌鸦吧——我说。”
  “看了你会吃惊的。曹长。”
  “哪里哪里,也就差不多的事情,怎么会吃惊呢。嗯嗯……。嗯!?”
  “怎么样。”
  “……。队长,这个,有什么地方搞错了吧?”
  “我也这么认为,还特意向总部询问过。刚才有回应了。”
  “啊,果然错了吧?”
  “说是没有搞错。”
  “……”
  “说说感想吧。”
  “实在是……吃了一惊,哎。”
  “很高兴哦。”
  “这个家伙——,太年轻了。”
  “因为是从飞行学校毕业后马上就来的啊。不过,这个年纪的士兵也没什么好希奇的,十六岁的飞行员也不是没有。”
  “可是——,这家伙是女的。还是小姑娘哦”
  “洛克谢从有史以来就男女平等,女性飞行员也在空军中不断增加。我们这里也有。”
  “虽然是那么说……。飞行学校的成绩——,啊,还不算坏呢……”
  “啊啊,倒不如说很好呢。虽然学科并没有那么好,但是运动神经、平衡感都是出类拔萃的。另外,还有擅长贝泽尔语的特长。”
  “很厉害啊。那我就更想知道她为什么要来我们部队了?这么前途无量的家伙,本来应该被分配到哪个好点的地方的。首都的防空战斗机部队什么的才适合她嘛。”
  “读一下下一张出身报告就知道了。”
  “嗯。。。母亲病殁。父亲是——陆军少佐?而且还是在陆军总司令部任职!这家伙,不是精英分子的女儿吗?”
  “就是那样的。下面还有写——”
  “嗯嗯……。唔——”
  “‘三二七八年,于雷斯特基岛战死’——那时他在那里吗……”
  “好像是的。再读下去。”
  “‘关于威廷顿少佐,有阵前逃跑的嫌疑。军阶的晋升也被搁置了’——。这算什么?”
  “也就是说。她是那个虽然说是“战死”,却有阵前逃跑嫌疑的了不起的家伙的女儿——。他被怀疑杀害了当时行踪不明了的部下,被怀疑逃往斯贝伊尔,甚至被怀疑在那以前就是间谍。”
  “哦哦……。我知道了。这样的话,对这孩子的处理自然就很难办了。我们虽然被叫做空军,其实直到六年前一直是“陆军航空队”罢了。知道这个少佐的人很多吧。”
  “好像她本人也非常希望分配到战斗机部队——”
  “但是处处碰壁。”
  “那是当然的啦。不可能把她安置到实战部队的。轰炸机部队也不行,运输机部队也拒绝。最后,像是无聊人的茶馆的我们这个‘飞机运输队’被用消去法选中了。就是这样的。本来什么坏事也没做,就被分配到这里了。”
  “真是可怜的家伙啊。”
  “我吗?她吗?”
  “唔——,我说了是你们两个吗?”
  “我很高兴。——但我还是希望你表示一下态度。”
  “中尉先生做得很好。这是我们部队所有成员的一致意见。以前的队长那家伙——”
  “说得好。——那么,我们要在后天欢迎这个孩子。你去告诉大家。欢迎的准备工作也交给你了。”
  “知道了。房间啊什么的细节的东西,我交给贝斯了。”
  “啊啊,那样也好。不过我要你到时候给马卡斯军曹捎几句话——”
  “什么话?‘不要欺负她’?还是‘不要把她弄哭了’?”
  “‘不要教她不好的东西’”
  “原来如此。——唔。那以外的东西可以教的咯。”
  “嗯?例如呢?”
  “比如说,飞行课本上没有飞行方法啦,用只用来运送的战斗机进行空战训练不被发现的方法啦,为了顺路去途中的村庄而在路上着陆的方法啦,基地熄灯后出去喝酒的方法啦。。。”
  “原来如此……,你们完全不觉得那些是‘不好的’啊……”
  “哎呀。现在被发现了啊?”
  “…………。算了。就是以上所说的那些。拜托了。”
  “了解了!我立刻就去操办新人欢迎的事情。”
  “交给你了。下去吧。”
  “对了,队长。那家伙是黑头发的吗?”
  “哎呀。可能是褐色,也有可能是红色啊。”
  “那么,我就去杰克的店里赌牛排盛餐,赌她黑发。”
  “我也参加。我赌红发。错了的话,那家伙都拿去。”
  “知道了。”
  “把文件放好哦。”
  “噢,那我走了。——很期待哦,艾莉森·威廷顿高级飞行兵长。”
  “不过我会赢的哦。”
  “啊,为什么?”
  “‘威廷顿’是个在东海岸很常见的名字。那个地方红发的人也很多。”
  “队长!那样太狡猾了。”
  “这就是发挥知识差距的作战。就算是我,在军官学校也不是每天光睡觉的。”
  “不对,真狡猾。部队里也不共享情报。”
  “是啊是啊。不过,不管怎么样,一次确定的赌注已经确定了哦。”
  “太狡猾了。队长,听说牛排对糟糕的胃可不好哦。我死去的奶奶过去常说的。现在又想起来了。”
  “我会记住的。——那么,曹长,后面就交给你了。”
  “畜生,眼睁睁地要把牛排扔了……”
  “你说什么?”
  “啊,什么也没说。”
  两天后
  “那个,我……,吃不了了。”
  “没关系” “没关系”


  PS.这篇是出来的第一篇独立的篇章,是我玩一个小游戏玩到第一名的奖励,一个特别故事哦,应该有四部分,等我慢慢玩出来吧~~

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